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人工知能と日本の大学

人工知能(AI)とは

人工知能(AI)とは、英語表記で「Artificial Intelligence」の頭文字を取ったもので、人間が自然に行っている知的な行動や判断の一部をソフトウェアを用いて、再現することで、人工知能(AI)自らが学習を行うことが可能という特徴を持ちます。人工知能(AI)の定義は、研究者毎に異なるのが現状で、未だ明確に定義されていません。

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアは、その名の通り、人工知能(AI)の開発を行う存在であり、様々なデータを人工知能(AI)に提供し、人工知能(AI)自体に処理及び学習させていくことが主な仕事です。特に人工知能(AI)開発において重要である機械学習をいかに効率良く設計することができるか否かがAIエンジニアの腕にかかっています。人工知能(AI)は、様々な分野で活用されているため、ITシステムに関する知識だけでなく、様々な事象に興味を持ち、学び続ける姿勢を持つことが大切です。

AIエンジニアに必要な知識及びスキル

AIエンジニアに求められる知識及びスキルは多岐に渡りますが、本項目では、特に必要となる知識及びスキルについて解説致します。


  • プログラミングの知識

  • 数学の知識

  • 機械学習の知識

  • データエンジニアリングスキル


プログラミングの知識

AIエンジニアは、プログラミングの深い知識を身につけなくてはなりません。プログラミングの知識がなければ、後述する機械学習を活用することだけでなく、開発した人工知能(AI)を修正する際などにも支障が出てしまいます。世の中には、数多くのプログラミング言語が存在しますが、人工知能(AI)開発に必要なライブラリが充実していることから、人工知能(AI)において一般的に用いられている言語はPythonとなっています。もちろんPythonだけでなく、他のプログラミング言語(C言語、Java等)を習得することで、あらゆる機能を搭載した人工知能(AI)開発に対応することもできるので、1つの言語に限らず複数の言語を習得することをおすすめします。

数学の知識

意外だと思われる方も多くいらっしゃるかと思いますが、AIエンジニアには、数学の知識も必要となります。前述したとおり、プログラミング言語であるPython等をマスターすることで、ライブラリを活用して人工知能(AI)開発を行うことは可能ですが、将来クライアントの要望に沿ったあらゆる人工知能(AI)開発を行うためには、微分積分や線形代数、確率や統計、混同行列や誤差指標等の数学の専門的な知識を習得しておくことに越したことはありません。

機械学習の知識

AIエンジニアは、様々なデータを解析し人工知能(AI)を構築するためには、機械学習とディープラーニングの両方の知識を有している必要があります。構築した人工知能(AI)にデータを与えるために、データ収集を行い、データを作成し、さらには不要データの削除等も行う必要があります。

データエンジニアリングスキル

データエンジニアスキルとは、データサイエンスを駆使し、人工知能(AI)にデータを活用した機能を実装するスキルのことで、クラウドサービスの知識をはじめ、分散処理技術、前述したプログラミングスキルや、フレームワーク等の知識を包括したものです。AIエンジニアには、このデータエンジニアスキルも必須となります。

AIエンジニアの平均年収

AIエンジニアを目指す上で気になる平均年収は、正社員でおよそ587万円となっており、日本における平均年収と比較して高い傾向があります。給与分布から読み取ると、およそ534〜617万円のボリュームが大きいですが、全体の給与幅ではおよそ367〜1,035万円という幅があり、勤務先の規模や経験値、スキル等によって変動することが見受けられます。

参照元:求人ボックス 給料ナビ(https://求人ボックス.com/AIエンジニアの年収・時給)

AIエンジニアの将来性

人工知能(AI)は、様々な業種で需要が高まり、AIシステム及びソリューションの提供が活発になっているため、人工知能(AI)市場規模は拡大傾向であると言えます。しかし、市場規模が拡大傾向であるのに対して、AIエンジニアの供給は不足しているのが現状です。前述したとおり、AIエンジニアには、プログラミングをはじめ数学、機械学習、データエンジニアリング等の様々な知識とスキルが求められることから、人材育成に時間がかかるということも起因しているでしょう。


人工知能(AI)市場が拡大し、AIエンジニアの需要が増加していることから、AIエンジニアの待遇は改善傾向にあり、給与体系の見直しも積極的に行われるようになってきています。特に専門性の高い研究職及び技術職においては、高収入かつ好待遇の求人が多いため、経験を積み、日々研鑽を怠らなければ将来は安泰であると言えるでしょう。

人工知能(AI)について大学で学習するメリット

AIエンジニアの仕事内容や必要な知識、将来性等を理解したところで、人工知能(AI)について大学で学習するメリットについて解説致します。

高度かつ専門的な知識を習得しやすい

人工知能(AI)について、大学で学習するメリットは様々なものはありますが、最も大きなメリットとして挙げられるのが、高度かつ専門的な知識を習得しやすいということでしょう。特に在学中であれば、最先端の技術も学ぶことができるため、あらゆる技術革新に対応することが可能です。さらに、在学中に何かしらの実績を残すことができれば、卒業後は大学職員や大学教授、あるいは研究室の職員として勤務することも夢ではありません。将来的に人工知能(AI)研究に携わりたいという場合には、大学で学ぶことは有意義であると言えます。

人工知能(AI)について大学で学習するデメリット

人工知能(AI)を学ぶ方法は大学に通うだけではありません。大学に通うことがデメリットである場合も存在します。大学進学を考えている場合には、デメリットについても認識した上でジャッジしましょう。

学費が高額

大学で人工知能(AI)を学ぶためには、当たり前のことですが高額な学費がかかります。特に私立大学のデータサイエンス学部等を選択した場合には、平均しておよそ4年間で600万円もの学費がかかることが想定されるでしょう。もし大学卒業後大学院に進むという場合には、さらに学費がかかることになります。


学費はかけたくないけども、それでも大学で学びたいという場合には、国公立大学を選択するということが賢明です。国公立大学にも、データサイエンス学部等の人工知能(AI)を取り扱う学部は多数存在します。

AIエンジニアになるために有利な学部及び学科

AIエンジニアになるために、大学に通いたいけど、どの学部や学科を選択すると良いのかわからないという方のために、本項目ではAIエンジニアになるために有林が学部及び学科について解説致します。


  • データサイエンス学部

  • コンピュータサイエンス学部

  • ロボティクス&デザイン工学部

  • 理学部

  • 工学部

  • 理工学部

  • 情報科学部

  • 情報システム学科

  • コンピュータ科学科


データサイエンス学部

データサイエンスとは、現代社会の様々な分野におけるビックデータを収集及び科学的に解析し、様々な問題の原因を発見し、正確な予測をすることです。データサイエンス学部は、数学及び情報科学、情報工学を基盤としながら、その他の学問分野とも密接に関わる学問であると言えます。


また、データサイエンス学部は、近年注目を浴びており、様々な大学で続々と新設されている学部です。データサイエンス学部で学んだ後、将来的にはAIエンジニアに限らず、データサイエンティストやAIクリエイター、マーケティングリサーチャー等の職種に就くことができると言えるでしょう。

コンピュータサイエンス学部

コンピュータサイエンス学部では、コンピュータサイエンス(計算機科学)が関連する広範な分野を学びます。具体的には、コンピュータを基盤とし、システム構築及び制御等の仕方を研究したり、人間の生活に役立つような応用的研究を行なったりする学部です。


AIエンジニアをはじめ、ゲームプログラマーやシステムエンジニア、ロボット設計技術者等の職種を目指すことができます。

ロボティクス&デザイン工学部

ロボティクス&デザイン工学部では、機械工学や情報工学、通信工学や電気工学、建築学や土木工学等を学ぶことができます。その名の通り、ロボティクスとデザインを融合させることで、イノベーションを生み出すことができるような人材育成を目指す学部です。


AIエンジニアはもちろんのこと、システムエンジニアやセールスエンジニア、ロボット設計技術者等も目指すことができる学部です。

理学部

理学部は、数学や理科等を学ぶだけではなく、最先端の研究で未解明のことを探究することもあり、人工知能(AI)開発とも深い関わりがある学部です。数学や情報数理学をはじめ、物理学や化学、生物学や地球科学等の学問を学ぶことができます。


AIエンジニアになるためには、特に数理的手法に長けている必要がありますが、理学部からAIエンジニアになることも夢ではありません。

工学部

工学部は、その名の通り工学を学ぶ学部です。具体的には科学知識を応用し、生活環境に馴染みのあるものや及びシステム等を研究することになります。一口に工学部といっても、学科が細かく分かれていることが多いですが、電気系や建築系、化学系や機械系等の学科に分けられていることが多く、AIエンジニアを目指す場合には、電気系や機械系等の学科を専攻することが近道であると言えるでしょう。

理工学部

理工学部は、前述した理学と工学双方を学習することが可能な学部です。理学部及び工学部どちらにしていいか決断に悩む場合には理工学部を選択するとどちらも網羅した内容を学ぶことができるためおすすめです。


理工学部を卒業すると、AIエンジニアだけでなくITエンジニア、研究開発職や機械設計等の職種に就くことが期待できます。

情報科学部

情報科学とは、情報伝達の仕組み及び流れ等を研究する学問です。文系としても理系としても情報科学は存在しますが、特に理系の情報科学部であれば、コンピュータを使用した実習及び演習を学ぶことができ、プログラミング言語を習得することも可能である場合が多いです。


AIエンジニアはもちろん、Webデザイナーやゲームプログラマー、ITコーディネーターやWebプロデューサーを目指すことが可能な学部です。

情報システム学科

情報システム学科では、コンピュータの構造及び情報処理の仕組みをはじめ、プログラミングやシステム、AI等様々な分野を学ぶことができます。


AIエンジニアをはじめ、システムエンジニアやCGクリエイター、ゲームクリエイター等を目指すことが可能です。

コンピュータ科学科

コンピュータ科学科は、コンピュータ及びネットワーク、応用人工知能及び音声画像処理等の情報が各技術を学ぶことが可能な学問です。AIエンジニアやゲームプログラマー、プログラマーやシステムエンジニア等を目指すことができます。

人工知能(AI)を学ぶことができる大学

AIエンジニアになるために有利な学部と学科について理解したところで、次に人工知能(AI)を学ぶことが可能な大学について12校ピックアップしましたのでご紹介致します。もちろん今回ご紹介する以外にも様々な大学が存在するので、ご自身でリサーチしてみてください。

東京大学 知能機械情報学専攻/機械情報工学科

東京大学には、知能機械情報学専攻が存在しています。知能機械情報学専攻では、実世界における様々な情報学を統合し、自然及び人間と調和するような知的機械情報システムを創造的に構築することが可能です。もちろん人工知能(AI)開発に関連したことも学ぶことができます。


また、機械情報工学科という学科もあり、こちらでは人間及び機械と情報を結ぶ理論及びシステムを学ぶことができます。具体的にはロボットを創るために、数学や機械力学、メカトロニクス、システム制御、ロボットシステム演習等がカリキュラムとして組まれています。

早稲田大学先進理工学部・研究科

早稲田大学先進理工学部・研究科では、学科や専攻の壁を越えた先進の教育研究を学ぶことが可能です。具体的には、情報・システムをはじめ、バイオ・ライフサイエンスや環境、エレクトロニクス・電気・電力、メディカル・バイオテクノロジー、エネルギー、ナノ、基礎科学、マテリアル等について学び、AIエンジニアに必要な知識を身につけることができます。

明治大学 理工学部 情報科学科 人工知能研究室

明治大学 理工学部 情報科学科 人工知能研究室では、その名の通り、最先端の人工知能について学ぶことが可能です。1994年に誕生した歴史ある研究室ですが、2015年からはビッグデータ解析中枢部であるルール抽出技術の研究成果が世界第一位となるなど、様々な実績をもち、常に最新の技術について独創的な研究を行なっています。

立命館大学 情報理工学部 知能情報コース

立命館大学 情報理工学部 知能情報コースでは、自然知能及び人工知能の有機的な連携を学ぶことが可能です。具体的には様々なデータの解析をはじめ、数理モデル及びシミュレーション等を運用するための総合的な知識や技術等を体系的に学んでいきます。

東京工科大学 コンピューターサイエンス学部 人工知能専攻

東京工科大学 コンピューターサイエンス学部 人工知能専攻では、人工知能(AI)の基礎である機械学習と、ヒューマンインタフェース/認知科学、さらにはデータサイエンスやロボティクスについて学ぶことが可能です。最終的には、AIエンジニアに必要な高い知識と技術を習得し、幅広いビジネスに展開及び活用する方法を習得します。

東京国際工科専門職大学

東京国際工科専門職大学は、日本初の工科分野で文部科学大臣に認可を受けた専門職大学であり、政府主導の超スマート社会である「Society5.0」に対応した最先端の教育を受けることができます。具体的には、米国スクウェア・エニックスやバンダイナムコスタジオ等と連携し、人工知能(AI)やVR等のソフトウェアやハードウェアを学ぶことが可能です。

埼玉工業大学 情報システム学科 AI専攻

埼玉工業大学 情報システム学科 AI専攻では、人工知能(AI)のエキスパートになるために、人工知能(AI)の仕組みを理解し、活用のためのノウハウを身につけることが可能です。また、基本・応用情報技術者及びディープラーニング協会等の様々な資格取得支援も充実しています。

筑波大学人工知能研究室

筑波大学人工知能研究室では、機械学習をはじめ、計測及び制御工学、人支援ロボティクス・メディア工学、生体信号処理等を学ぶことが可能です。人工知能(AI)の飛躍的な進歩と共に人間の残存機能を最大限に活用するための技術開発を行なっていきます。

追手門学院大学 心理学部 人工知能・認知科学専攻

追手門学院大学 心理学部 人工知能・認知科学専攻では、心理学及び人工知能(AI)を認知科学で繋ぐエンジニアリングサイエンスを学ぶことができます。具体的には、画像・映像メディア分野や思考・意思決定分野、身体性認知・制御分野、機械学習・データサイエンス分野、言語メディア分野等を研究することが可能です。

公立はこだて未来大学 知能システムコース

公立はこだて未来大学 知能システムコースは、人工知能(AI)とハードウェア技術を学ぶことが可能です。さらに人間の知的振る舞いを成立させている認知科学及び情報表現等も探索します。具体的には、機械学習及びロボティクス、認知科学やインタラクション等の基礎分野と、知能システムの実現には欠かすことができないニューラルネットワークや推論、知識表現についても学び、理解を深めていきます。

まとめ

人工知能(AI)を学べる大学として、人工知能(AI)を学べる大学10選をはじめ、AIエンジニアに必要な知識及びスキルや、AIエンジニアになるために有利な学部及び学科について徹底解説致しました。


人工知能(AI)の活用が右肩上がりに増加するのに比例し、需要が高まるAIエンジニアになるためには、様々な専門的知識を効率よく習得することが必要です。これから大学受験を控えているという方は、自身が学びたいこと及びAIエンジニアになるために必要なことを学ぶことができる大学を選択し、日々研鑽を重ね、将来頼られるAIエンジニアになれるよう、努力していってください。


人工知能と日本の大学

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